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橋梁等長寿命化修繕計画作成

南大東村役場
橋梁等長寿命化修繕計画
令和5 年2月
南大東村役場土木課
1.南大東村の現状
(1) 南大東村の特徴
南大東島は、沖縄本島の東方海上約 360km、北緯 25 度 50 分 47 秒、統計 131 度 14 分 23 秒に位置し、東西 5.78km、南北 6.54km、周囲 20.8km、面積 50.57k平方メートル の風光明媚な島であります。
南大東島は、遠く海上から眺めると、あたかも水平線に一の字を書いたような扁平状に見える島です。しかし島の内部は、周囲が環状丘陵地を形成し、中央部はくぼんで盆地状となり、一見火山島を思わせるような様相を呈しております。実際は火山島ではなく、環礁(=大洋中に発達する環状の珊瑚礁の事を環礁と呼ぶ)が数回の隆起を経てできたサンゴの島であります。
気候は沖縄本島と同じ亜熱帯性気候に属し、特徴として、沖縄地方の中では日照時間が最も多いことがあげられます。また、台風や季節風により塩害の影響も受ける地域です。さらに、晩春から初夏にかけて、霧が発生しするためコンクリート構造物にとっては苛酷な環境となっております。

図-1 南大東島の位置

図-2 南大東島の全景
2. 長寿命化修繕計画の方針
(1) 背景と目的
1)背景
南大東村が管理する橋梁は、令和4年度現在で8橋架設されています。このうち建設後50年以上の橋は1橋あり全体の13%を占めております。20年後で3橋(全体の37%)となり、30年後の2052年には全ての橋梁が50年に達することになります。今後、橋梁の維持・修繕・架替えに要する費用の増大が予測されます。(図-3)

図-3 建設から50 年以上が経過した橋梁の推移
2)目的
このような背景から南大東村では、限られた予算の中で計画的・効率的に橋梁の維持管理を行う取り組みが不可欠となります。
道路交通の安全性・信頼性を確保するため、これまでの「事後保全型」から「予防保全型」に転換し、
長寿命化による維持管理費の縮減を図ることを目的として長寿命化修繕計画を策定します。
3)対象橋梁
長寿命化修繕計画における対象橋梁は、南大東村の管理する道路橋のうち、橋長2m以上の橋梁8橋とします。
4)計画期間
長寿命化修繕計画における計画期間は、令和5年から令和9年までの5年間とします。橋梁の定期点検は5年毎に実施するため、その間における点検結果と対策の実施状況より長寿命化修繕計画は5年毎に見直します。
5)現状
令和4年度の点検結果より評価した内容は図-4 のとおりです。このうち健全な状態である1判定の橋梁は約37%(3橋)、予防保全段階である2判定の橋梁は約50%(4橋)、早期に措置が必要な状態である3判定の橋梁は13%(1橋)、劣化が著しく緊急対応が必要な状態の4判定の橋梁は存在しませんでした。
1橋を除いては比較的損傷度は小さく、全体的に健全性は高くなっております。早期に措置が必要な橋梁の例を写真-1 に示します。
橋梁の主要部材のコンクリートが広範囲に剥落しており、内部の鉄筋が露出、腐食が進行しています。
このような状態になると、橋梁の重要な機能である耐荷性能が低下します。この橋梁は令和4年に架替を実施しております。

| 区分 | 定義 | |
|---|---|---|
| 1 | 健 全 | 道路橋の機能に支障が生じていない状態 |
| 2 | 予防保全段階 | 道路橋の機能に支障が生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態 |
| 3 | 早期措置段階 | 道路橋の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講ずべき状態 |
| 4 | 緊急措置段階 | 道路橋の機能に支障が生じている。または生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態 |

写真-1 橋梁の損傷事例(真玉橋)
6)修繕の優先順位
予算の制約があるため、一度に全ての修繕を実施することは困難であります。
基本的に は(1)劣化・損傷の程度(損傷度の評価)が大きい橋梁から修繕を実施していくこととなり ますが、
損傷度が同等の場合には、橋梁の(2)重要度(重要度の評価)も考慮して、修繕の 優先順位を決定します

図-5 修繕の優先順位付け
7)目標
維持管理計画において健全性の評価3の橋梁は、令和4年に架け替えを行うため、健全性の評価3の橋梁数は0となります。
今後は、劣化が顕在化しない健全性の評価2の橋梁について対策を実施して、橋梁の長寿命化を目指します。
(2) コスト縮減のための取り組み
南大東村では、長寿命化修繕計画を策定し、従来の対症療法型(事後保全型)の維持管理から、予防保全型の維持管理へ移行することにより、橋梁の寿命を延ばすことが可能となり、
長期的な維持管理費用の縮減を目指しております。今後も、引き続きこの取組を推進し、予防保全型の維持管理へと転換を図ります。
また、今後10年間における橋梁の維持管理や修繕・架替え等にかかる費用は、約300万円縮減することを目標とします。

図-6 長寿命化修繕計画によるコスト縮減効果
(3) 新技術等の活用方針
1)点検
近年、橋梁点検に関する新技術の開発が進んでおります。 ロボット点検による点検、ドローンやICT 技術を活用することで、維持管理の効率化、コストの縮減を図ります。

写真-2 ロボット点検による橋梁点検の状況
2)対策
今後5年間における対策の対象橋梁(4橋)について、工法等による新技術の活用を考慮し、設計段階から検討を実施してコスト縮減を図ります。

3)新技術の活用の目標
点検においては、新技術の活用により30万円(点検費の5%)のコスト縮減を目標とします。
対策については、今後5年間における対策の対象橋梁(4橋)において、500万円(工事費の5%)のコスト縮減を目標とします。
(4) 集約化・撤去・機能縮小に関する取り組み
集約・撤去対象の検討を行った結果、管理する施設は村内において集落と主要な施設を結ぶ重要な路線であるほか、
隣接する迂回路を通行した場合、約5月5日km(所要時間60分)を迂回することとなり、社会活動等に影響を与えるため集約化・撤去を行うことが困難である。
周辺の状況や施設の利用状況を踏まえて、再度検討を行う。


